*フーア [#d0b0489a]
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地域・文化:スコットランド・高地

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 ヴーア(Vough)。~
 海、川、湖、沼など、水に関連しているとされる精霊の総称。水の精霊だと考えられることもあるが、そうではない、という意見もある。多くのスコットランドの妖精たちがフーアに属する。~
 J・F・キャンベルは、サザーランド(Sutherland)におけるフーアは水の精霊であろう、としている。フーアには男も女もおり、脚には水かきがあり、髪の毛は黄色く、緑色に身を包み、尾があり、ふさふさの髪で、しかし鼻はない。人間と結婚することもあるが、もとが邪悪なのかどうか、光に弱く、当たると死んでしまうようである。また、水の精霊に共通することだが、鉄の武器に弱い。川の流れが交差するところでは落ち着かなくなる。ただし、キャンベルは[[../ケルピー]]や[[../バンシー]]もフーアの一種だとみなしているようである。例えば鼻がない、黄色の髪、などはキャンベルがバンシーの特徴としてフーアの解説の中で紹介しているものだ。~
 キャンベルが紹介するフーア(ヴーア)の話に次のようなものがある。~
 昔、ある男がMoulin na Fouahのケルピー(ここではフーアと同義)を捕まえてインヴェランまで連れてくる、と賭け事をした。男は茶色の、右側の、タテガミのある馬と、同じく茶色で黒い鼻口の犬を用意した。彼は犬の助けを得てヴーアを捕まえ、馬の後ろに彼女を縛りつけた。ヴーアは非常に怒っていたが、錐と針によって打ちつけられていたため、おとなしくせざるを得なかった。インヴェランには、彼を心配している仲間が待っていた。彼らは明かりを持ってヴーアに近づこうとしたが、ヴーアは明かりに照らされると、流れ星のように地面に落ちて、ゼリーの塊のようになってしまった。~
 ヴーア(Vougha)と結婚した人の子孫もいるとされ、子孫は4世代に渡ってタテガミと尾があったらしい。

 「[[../ブロラハン]]」は、醜いフーアの息子の物語である。
**関連項目 [#ndde496f]
-[[../ヴーガ]]、[[../クアハック]]、[[../クーニアック]]、[[../グラシュティグ]]、[[../ビアスト]]、[[../ベヒル]]、[[../ブロラハン]]

-[[キーワード/総称]]
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参考資料 - [[資料/183]]:

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