しゃちほこ†
地域・文化:日本
城の屋根瓦の両端に飾られている幻獣。頭は竜で、身体は魚という形をしている。
漢字では鱐や魚虎と書く。『和漢三才図会』ではシャチホコのことを実際に存在している(と考えられていた)海の魚だとして解説している。
それによれば、シャチホコは西南の海にいる魚で、大きなもので体長は6~7尺にもなる。姿かたちは老いた鰤のようで、太っていて、刃物のように尖ったヒレがある。ウロコは長く、腹の下に翅がある。伝説によれば、鯨は鰯や小魚は食べるが大きな魚は食べてはいけないという決まりがある。そこでシャチホコは鯨のそばにいつもいて、鯨が禁を犯さないかどうか見張っている。もし鯨が大魚を口にしてしまえば、シャチホコはすぐに鯨の口に入って下を噛みちぎり、これを死に至らしめるのである。シャチホコを制することができる魚はカジキとフカだけである(鯨は当時魚の一種だと考えられていた)。
関連項目†
参考資料 - 資料/152: