ラワトヤー†
Lawatyā
لوتيا
地域・文化:アラビア
ルーティヤー(Lūtiyā)という翻字もある。
A・J・ウェンシンクは、لوتياはلويتاの間違いであろうとした*1。この場合、母音のつけかたにもよるが、liwyatā(アラビア語らしくない響きだが)やlūyatāなどと再構することができ、より語源のレヴィアタンに近くなる。
大地を支える構造体の下部に位置する、超巨大な魚。
アッ=サラビーの『預言者列伝』によると、アッラーは、大地を支える天使のもとに、七万の角と七万の脚のある牡牛を天国から送った。しかし届かなかったので、アッラーはさらにエメラルド(その厚さは徒歩で五千年かかえるほど)を送りだし、牡牛の背中と耳のあいだに置いた。そうして足場ができた。
この牡牛の角は大地の端のほうへと伸びており、神の玉座のもとにまでいっている。牡牛の鼻の穴は海につながっており、一日一回呼吸する。そのため潮の満ち引きが起きる。
しかし牡牛の足を支えるものがなかったので、アッラーは、七つの天と七つの大地の厚みに匹敵するほどの緑岩を創造して、足場とした。しかし岩を支えるものがなかったので、アッラーは巨大な魚を創造した。その名はラワトヤーだが、../バフムート(あるいは../バハムート)とも../バルフートとも呼ばれる。その魚の上に岩を乗せた。ラワトヤーは海におり、その海は風の上にある。
関連項目†
参考資料 - 資料/1007:36-37; 資料/1008:338